2015/11/25 01:30

          

 昔、バリ島でアンティーク家具を買い付けていた頃、バスでクタからウブドゥに移動する際にバトゥブランという町を通った。沿道の両側に石彫刻の仏像やオブジェが無造作に置かれた店が並んでいた。二回目はクルマをチャーターしてバトゥブランを目指して行った。そして一体の仏像を買った。今は自宅の庭にある。店をやっていた頃はシンボルとしてやはり裏庭に設置していたものだ。
 三回目は10体ほどの仏像を買い付けるためにこの町を訪れた。店にあった仏像をご覧になった複数のお客様から「こうした仏像が欲しい」とリクエストを受けてのことである。二日間ウブドゥに滞在してバトゥブランまで通い、あちこちの店をはしごして入念に仏像を選んだ。
 仏像選びで重要なのは何と言っても顔立ちだ。そのうえで全体のバランス、サイズ感、風合い、価格などを吟味して選ぶ。前日に仮予約していたお気に入りの仏像は当日朝現金で支払ったインド人に先を越され売約済みのシールが貼られていた。内金を入れておけば良かったのだが、まさかのインド人。してやられた。
 写真の仏像は石彫刻の店が軒を連ねているエリアから少し離れたところにある店で見つけたもの。今はうちのお得意様のお宅にある。そんなに大きなものではなく高さ50cmぐらいだったと記憶する。この時に買い付けたなかでもとりわけ美しい顔立ちの仏像だった。
 実は、店にもほとんど陳列する機会もなく倉庫で埃を被ったままの仏像が二体ほどある。そのうちザ・ショップハウス・オンラインに掲載してみようかと思案中である。それぞれ100kg近くあるので送料の設定が困難なのが問題だ。